先日ここのすぐ近くのクーガークリークというところで大氾濫が起きた。普段は水がない。もしくはチョロチョロクラスのおとなしい、とても綺麗な場所。うちに滞在してくれた方にはお馴染みの場所だし写真を撮った方もたくさんいるはずだ。その小川が突然狂い出した。30時間の降水量は160mm。45件の家を濁流で破壊していく。どこも1億円を超える素敵な家ばかり。
ハイウェイも分断、切断、ようするにバンフやカルガリーに行った人は帰ってこれないということ。カルガリー空港へも行けないわけだ。しかも家まで避難区域内に。
友だちから電話がある。「街に来たはいいけどそっちには戻らせてくれないの。犬がまだ家にいるの」とのこと。子犬をおいておくのは気の毒だし、いつ帰ってこれるかわからない。秘密の侵入方法を聞き、無事ゲット!!無事子犬を連れだした。
家でバスケの決勝戦を見ようと思っていたら、水は止まちゃうしガスも止まり、時々停電にもなってきた。それでも水が襲ってきたら家を守るつもりだった。でも飲み水は無くなってきたし、特別シャトルバスに乗らないともう街に下りていけない。というわけで彼女の家に行くことに決定。シャトルバス乗り場まで子犬を抱えて歩く。思いの外バスでまってる人は元気だった。途中避難するのが面倒になって家に帰ろうとするおばあちゃん「水が迫ってきたら車で逃げる」というのを運転手さんがなだめたり、バスから見る大きく変わってしまった小川とその家々に不安を感じる。ついてからは子犬のママに無事引渡す。迎えにきてもらった彼女とPUBへいきバスケットボール決勝 マイアミ Heat Vs サンアントニオ Spursを観る。店は応援する観客でいっぱい。「家を守る」任務も忘れビールを飲みバーガーを食べ、水洗トイレを使う。避難命令場所に指定された自分の家と大違いだった。何も変わらない普通の馴染みのダウンタウンだった。たった3kmしか離れていない場所だ。
毎日が快適でしあわせだった。スーパーには品物が溢れ水もたくさんあった。
ホテルは空いてる部屋を無料で提供してくれてるし。
しかしどこから来たのか何十台ものショベルカーがフル活動、どうにか破壊も終わったものの高速道路にはトラックが道路開通の列をなしている。
facebookではupdate情報、ラジオも次から次へと情報を流してくる。着々と事は進んでいっている。僕の予想の数倍。あの何十台ものショベルカーと命がけでの水の中での作業員はどこからやってきたのだろう。スーパーヒーローだ。半日で水の流れを変え他の地区へ溢れ出すのを防ぐ。次の日には軍隊も加わり、二日目には高速道路も開いた。大したもんだ。家では水も出るようになったし、ガスも使えるようになった。たった三泊の避難だった。何も困らなかった。小川を見るとほんとに心が痛めつけられる。しかしながらそこから学んだ
普通に過ごすことのありがたみ。
この小さな町の持つ優しさと強さ。
めちゃくちゃ早い復旧作業。ほんとにすごかった。
I love my town Canmore.
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